昔はお盆、お正月は特別感があり、とても非日常のイベントで風情がありました。
お墓詣りは薄暗くなってから家族で出かけ、ロウソクと提灯の明かりだけで、あちこちが狐の嫁入り行列のようでした。風情、情緒が当たり前にありました。
今は明るいうちに車でサッと行ってお墓参り、後は家に帰って一杯飲むだけ?
『情緒が頭をつくる(数学者 岡潔)』環境に昔の日本人はどっぷりつかることができましたが、今の日本人の感性はどうなんでしょう?

昔は8/13夜にお墓から蝋燭の火を提灯にご先祖様をお迎えし、14日、15日とstayして頂き、16日の午後にお供えと一緒に信濃川へお帰り頂くのが行事でした。
行きが火に乗って、帰りは水に乗ってお帰りのご先祖様でした。
お供えを川に流した昔は自然の許容量も大きく、プラスチックもないので分解も早かったのでしょう。
お盆の楽しかったこと
冷蔵庫のない時代でしたので、井戸や地下水(天然ガス井戸)でスイカ、モモ、トマト、シトロン(サイダー)を冷やして頂くのがご馳走でした。それに冷やした餡掛けの白玉団子。
今は毎日がお盆とお正月並みですので、豊かになると有難味を忘れてしまいます。
この豊かさはエネルギーの大量消費で成り立っているわけで、猛暑、大雨と引き換えに。

夏は井戸水が冷蔵庫替わりでした。
お盆がイヤだったこと
お盆の期間(8/13~16)たった4日間なのですが、毎日やって遊んでいることが禁止され辛かったと感じていました。
1.殺生するな!
毎日 魚釣り、魚とり(網)に明け暮れていました。朝3時に起きての魚釣りも日課でしたのに!それにトンボやバッタ、セミの虫取りもお盆中禁止でした。
2.川で泳ぐな!
毎日、午前と午後に信濃川で泳ぐのが夏休みの日課でしたのにこれも禁止。
すべて遊びを取り上げられるお盆期間が長く感じられました。

夏は毎朝魚釣りからスタート
子供の頃に虫や魚を遊びで殺生した元悪ガキだけが、環境変化でいなくなった仲間を思い出すのでしょうか?
天然ガス遊び
夏の天然ガス井戸水は冷たくてお盆の冷蔵庫でした。
昔は越後平野の至る所で天然ガスが出ていました。雨上がりの水たまりにはボコボコと天然ガスが自噴していました。そこにマッチで火をつけて爆発させる遊びが面白くてよくやっていました。ある時 結構な爆発で顔まで火が届き、髪の毛の焦げたニオイがしたので、すぐに水たまりに顔をつけて冷やし家に帰えり、鏡を見ると眉毛がなくなりノッペラボウになっていました。
毎朝 学校に行く前に祖母に眉を描いてもらっていました。元にもどるのに1か月くらいかかったように思います。それ以来、眉を描いたことはありません。
ボコボコとガスが出る湿地帯は越後平野から消滅したようです。田舎の砂漠化でしょうか?

危険な遊びをしていました。
コメント