新潟の雪に思うこと

生態系の変化ボヤキ

 今年も暖冬傾向で、雪が降っても20cmくらいで寒波が続かないので直ぐに溶けてしまっている状況です。最近は雪下ろしをするような年がなく、新潟県は山陰地方くらい、北海道が昔の新潟県のような大雪に変化しているように感じます

季節感のズレ

 子供頃、『お正月には凧上げて、羽根をついて遊びましょ』という歌詞を聞いて、こんな正月の雪の中で、何故やるんだろうと不思議に思っていました。(新潟では凧あげは、雪が消えた4月のはじめ頃でした。)
同じく『初雪や二の字二の字の下駄のあと』も雪が降るのに下駄はくんだ? 長靴でしょう。
(その後、関東の大学に行って冬に長靴以外で生活できるのが感激でした。)

 春のお彼岸のお墓参りという風習もありませんでした。この頃はお墓にまだ雪があり行けません。(その代わりに、お盆が盛大でした。)

東京の季節感と新潟の季節感は3カ月のズレが子供心には理解不能でした。

雪国のお正月には凧上げはできません!


38豪雪の記憶

 昭和38年頃は豪雪が続きました。クリスマス前から雪が積もり始め3月末までの3か月間は白一色で土を見ることはありませんでした。(私は中学2年生)
よく、列車が立ち往生し、炊き出しをしているTV報道や新聞記事を見ました。長岡市で最深積雪が318cmあったようで今も観測史上最高だそうです。
今のように消雪パイプも除雪車の機動力もなかったので、特に田舎は冬の3か月間バスが通りませんでした。たまに馬方さんが馬そりを引いていたのを記憶しています。とにかく、どこに行くにも自分の足でした。
長い冬が終わりに近づき、最初に地面を見せるのは大きな木の下で積雪の少ないところからです。白一色の世界から土の茶色や苔の緑が見えると春が来たんだという実感でした。

S38年(1963年)頃まで馬そりの運送屋さんがいたように記憶しています。
(その後、一気に日本のモータリゼーションが)
 

雪は水資源ストック

 シベリアの冷たい空気と暖かい日本海で生まれるスジ状の雲が、越後山脈にぶつかって雪を降らせ、その積雪の雪解け水が夏まで新潟平野(信濃川)と関東平野(利根川)を潤し、それぞれ日本海と太平洋へ戻る水の大循環。
山の積雪が少ないと夏の水不足が心配です。また、昨年のような猛暑と40日間も雨が降らないと農作物に大打撃です。
冬の大陸の高気圧が弱っちくて雪が少なくなり、夏の太平洋高気圧が強くて越後山脈を駆け下りてくるフェーン現象で猛暑となるのが定常化しないことを祈るばかりです。

 
 

夏に水不足にならない為には、山に5mくらいの雪のストックが必要?
今年は少なそうです。

日本海の筋状の雲

西高東低の気圧配置になると天気予報でよく筋状の雲と聞きます。
今から40年くらい前に帰りのヨーロッパ便で大陸側から日本海へ入ると上昇気流の雲がフワーと発生し、段々と新潟へ近づくとその雲が厚くなって眼下の日本海が見えなくなって来ます。筋状の雲が生まれている状況を始めて目撃し感動したものです。
余談ですが、40年くらい前は冷戦構造の時代で、シベリア上空を通過できるのは、アエロフロートとBritish Caledonian航空(1988まで就航)だけでしたが、シベリア上空を飛んでいる時は窓を閉めさせられました。他の航空会社はアンカレッジ経由で18時間かかるところを12時間でした。

大陸側から日本海に入って間もなくのイメージです。

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